アメリカという甘美な幻想

南カリフォルニアはオレンジ郡に住むオヤジです。妻共々サラリーマンでしたが、2011年にグリーンカードが当たり、アメリカへの憧れに抗しきれずに2012年10月に移住してきました。個人輸入代行やコンサルタントを生業にした後、2016年からは会社員(人事、法務など)に。移住する遥か前から積み重ねてきた様々な「アメリカ体験」も含めて文章に残すためにこのブログを書いていますが、会社員復帰以降は忙しすぎて更新は稀に。。。面目ない。

旅行

2000年、またまたロサンゼルスのみ

2000年9月、1998年に続きまたもロサンゼルスだけを見る旅にしました。この時、私はとっくに音楽を廃業し、経産省系の特殊法人で外国人研究者採用事業のスタッフをしていました。既に勤務開始から6か月が経過して有休が取れたのですが、そう長くは取れないし、何しろ西海岸の空気が気に入っていましたのでロサンゼルスにしました。

2000年当時の我ら夫婦のブームはアメリカのTVドラマ「Beverly Hills 90210」でした。この番組にハマるうち、ケリーやドナが住む(設定の)ビーチハウスが実在するのでそこに行って見ようと思っており、実際にこの旅では「90210」のロケ地を巡ってみました(それ以外はとにかく歩いてました)。

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左はケリーが何かの理由でこもったホテル、下はケリーとドナのビーチハウス

ロケ地巡りにはバスやタクシーではなく、旅行会社の現地観光案内の車をチャーターしました。お名前を失念しましたがドライバーは沖縄出身の方で、カセットテープにシチュエーションに合わせた曲を入れて適宜流したり、芝居がかった口上で場所の説明をしたりとなかなか楽しい人でした。

このドライバーさんと話すうち、日本人がアメリカで暮らすために、こういう職業もあるんだなぁ、と思いました。それまではアメリカで暮らすことなど想像したこともなかったので。そして自動車で移動する自由さと快適さがはっきりわかりました。「機」は熟しました。

一応旅程等。

期間

2000923日~930日(68日)

エアライン

恐らくシンガポール

ホテル

ソフィテルとセンチュリープラザ

目的

Beverly Hills 90210」のロケ地をめぐる。あとはひたすら歩いて街の匂いを嗅ぐ。

1995年、単なるパッケージ旅行の衝撃

31歳の時、1年の遅れの新婚旅行として「ロサンゼルス、ベガス、サンフランシスコ6泊8日の周遊旅行」というベタな旅に妻と行きました。この時「事件」が起きたのです。それは「景色」でした。大都市間を移動する飛行機から眺めた風景に、大自然に、私は驚嘆したのです。

旅程4日目だったか5日目だったか、とにかく私達夫婦はラスベガスからサンフランシスコに移動しました。マッカラン国際空港から機が離陸して、家々がシムシティーの画像のように小さく林立して見えた後、景色の中心は砂漠になりました。すると、その何もない褐色の砂漠に、道が一本まっすぐに走り、それが遥か遠くの地平線の彼方に消えていくのが見えました。「何だこれは!何だこのスケールは!」そう思わずにはいられませんでした。

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LAXから日本へ帰る時は、向って右側の窓からこのような風景が見える

そもそも、日本からロサンゼルスに着く間際に見た景色に既に少し心が動いていました。行ったことがある方はお分かりかと思いますが、進行方向左側の座席にいれば、機体に近い順から青い海、街、砂漠、そしてシェラネバダ山脈が一望に出来る時があります。その時はじわじわとこみ上げてくる感動の正体が何なのか言葉に出来ないままロサンゼルスに降り立ったのですが、ラスベガスからサンフランシスコに向かう機上で上述の「砂漠の一本道」を見て、日本では見ることのできない壮大なスケールの自然にいたく感動していることに気づきました。

もっと正確に言えば、「自然と都市のコントラストが尋常ではない」と思ったのです。砂漠を中心とした大自然だけならオーストラリアにもアフリカにもあるでしょう。しかし、世界最大の先進国の、その中でも繁栄を謳歌するロサンゼルスやベガスなどの大都市でその利便性と享楽性を味わった直後に、想像を絶するスケールの手つかずの自然を見てしまった時、このあまりの落差に私の感性は茫然とするしかなかったのです。

ところで、このような周遊旅行をすれば、一都市にせいぜい二日しか滞在できませんのでやれることは非常に限られます。しかもこの時は感動の大半が大自然の風景で構成されたため、各都市の記憶は以下のようなものになってしまいました。

ロサンゼルス
ホテル(オムニロサンゼルス)併設の売店でカップヌードルを食べてまずさに驚いた。

ラスベガス
グランドキャニオン・セスナツアーに参加したが、急に気持ち悪くなり機中で吐いた。
ホテル(ラスベガスヒルトン)で食べたルームサービスのパスタが美味くて驚いた。

サンフランシスコ
ケーブルカーには乗った。
日本食が恋しくなり、日本料理屋ですき焼きを頼んだ。凄まじくしょっぱかった。

帰国後、私はこの旅で感じた衝撃をどう整理していいかわかっていませんでした。ただ、とにかく次の旅もアメリカがいいとだけ思いましたし、(サラリーマンの妻は特に)短い休暇なのだから、3都市を6泊8日で回るとかいうのは止めて、まずはロサンゼルスから詳しく見てみようと思いました。3年後の1998年、「ロサンゼルスだけ見る旅」でそれは一応果たされました。

追記:一応旅行データを書いておきます。

期間

1995922日~929日(68日)

エアライン

JALエコノミー

ホテル

オムニロサンゼルス / ハイアットリージェンシーアリカンテ(アナハイム)⇒ ラスベガスヒルトン ⇒ スタンフォードコート(サンフランシスコ)

目的

パッケージ内容に従って移動。グランドキャニオンツアーは自前で予約。いい景色が吐いてしまって台無しに…。

 

1993年7月、初めての海外はニューヨーク7日間

初の海外旅行は29歳の時。当時私は、とある大御所女性シンガーがいる音楽事務所に兄と弟のデュオとしてデビューすべく所属していたのですが(弟の方が私で、兄弟デュオのアイディアには全く乗り気ではありませんでしたし、実際その数ヶ月後に私は辞めてしまいました)、そのシンガーがカーネギーホールでコンサートを開くことになり、役得でタダでニューヨークに行く機会がありました。

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ハドソン川・イースト川をクルーズした時の写真。エンパイアステートビルが見えます

ハドソン川・イースト川のクルーズに参加し、7月4日(Forth of July=建国記念日)のお祝い花火を眺め、リムジンで隣接するニュージャージー州のアトランティックシティーに連れてってもらってカジノで遊び、5番街を散策し、John Lennonが住んでいた高級マンション「ダコタハウス」やセントラルパークでJohnを偲び、楽器屋でリッケンバッカーの12弦ギターを購入する・・・全てそれなりに楽しかったし、特にBlue Noteや他のハコで聴いた本場のジャズは鮮烈で大いに感動しました。

しかし、アメリカに憧れを抱かせるまでには行きませんでした。私にとってその種の楽しみは殆ど東京でも出来ることでしたし、食べ物は東京よりまずかったし、たかが1週間いただけでは何もわからないことは承知の上、正直「まあ、東京と同じ感じだな」と思ったのです。今行けば全然違う感想を抱くかもしれませんが、当時の感想は「東京と同趣向の街」でした。

というわけで、パッとしない旅でも「自分のアメリカ史」を構成する以上漏らすわけにいかないため、あえてNY旅行のことを書きました。この2年後の1995年に行ったお仕着せのパッケージ旅行がアメリカへの憧憬が芽生える旅となりました。

御挨拶

私は、この文章を編集し直している2016年10月26日時点で52歳のオヤジです。グリーンカードが当たって、2012年9月にアメリカで妻と暮らし始めました。日本では妻ともどもサラリーマンでしたが、いい歳して全て投げ出してアメリカで暮らすことを選択したのは、簡単な話「アメリカで暮らすチャンス」が手に入ったのに、年齢を理由にそれを放棄する気になれなかったからでした。そんなに強い憧れを何故アメリカに抱いたかについてもこのブログで触れていきたいと思っています。

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 ミネソタ州ブレイナードのメル友宅の庭で本物のライフルを撃つ筆者

渡米以来、私は南カリフォルニアのオレンジ郡に妻と住み、ここで個人輸入代行を行うネットショップを生業にしてきました。特にアメリカ版iphone/ipadのファンのお客様にご支持頂いて何とか生きていたのですが、円安が進む中2015年に廃業を選択し、2016年からは日本時代のコアスキルだった人事・法務・経営企画の統括者として会社員に戻りました。

このブログは2014年の春に書き出しました。理由は、移住前から様々な「アメリカ体験」をしているのに、全然それを書き残してこなかったことがずっと気になっていたからです。そしてそれを日記ではなくブログにしようとする意味は、この体験が役立ったと言ってくれる方が一人でもいれば自己満足に浸れるから、です(笑) それではどうぞ宜しくお願いします。

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