アメリカという甘美な幻想

南カリフォルニアはオレンジ郡に住むオヤジです。妻共々サラリーマンでしたが、2011年にグリーンカードが当たり、アメリカへの憧れに抗しきれずに2012年10月に移住してきました。個人輸入代行やコンサルタントを生業にした後、2016年からは会社員(人事、法務など)に。移住する遥か前から積み重ねてきた様々な「アメリカ体験」も含めて文章に残すためにこのブログを書いていますが、会社員復帰以降は忙しすぎて更新は稀に。。。面目ない。

アメリカ生活

イチローありがとう

どうも。大変お久しぶりです。僕はまあ元気です。
書かなかったのは「クソ」忙しかった/今も忙しいからです。
いや本当「ふざけんな」、レベルで忙しいのです。加えて歯の状態も最悪だし。
でもまあ、仕事が集まるということは僕が信頼されているのでしょう。
今は受け止めておきます。

さて、イチローが引退しました。時代が終わった感があります。
この感覚はジョンレノンの死を知った高1の冬の時以来です。

イチローがマリナーズに移籍したのは2001年。
僕は1998年の年末、34歳6か月で音楽を廃業。
1999年~2001年はサラリーマン(=正社員)に戻るための自己投資の期間で、
イチローの活躍をまるで自分が活躍しているかのように感じながら修行していました。
僕が2012年秋に渡米したときも、彼がマリナーズからヤンキースに移籍するなどの
タイミングだったので、「一緒に頑張ってきた」感を僕は勝手に持っていました。

イチローが辞める日が来ないわけはないのですが、
実際に来られるときついです。

イチロー、ありがとう。
あなたは物凄く繊細なごく普通の「人間らしい人間」で、自分にプライドをもつからこそ
そこに発生する責任の重さに恐怖し、しかしその重圧に負けたくないと努力して
何とか打ち勝ってきた人だと思います。

あなたのようになりたいと僕は思ってきました。
ですがあなたが引退し、重圧に負けたくないという心の張りが少し緩んでいます。
でも、モチベーションなんて自分で保つものですよね。

外部要因のせいにしないで、僕も戦います。

改めて、イチロー、ありがとう。
僕はあなたより年上ですが、あなたは僕の青春そのものでした。

近況報告

前回のエントリーからやたら時間が経ってしまったが、僕は3年強続けた輸入代行業を昨年11月中旬に廃業することをお客様に告知し、並行して行ってきた人事コンサルの仕事も12月いっぱいで終え、そして1月からその人事制度を納入したクライアント企業で経営企画兼人事兼法務のマネージャーとして働き出した。

 

4年ぶりのサラリーマン生活は引継ぎやらなにやらを含めて忙しすぎて、ここまでとてもブログを書くような状況ではなかったが、この忙しさがいつ「普通」になるのかちょっと読めないので、あえて朝の出勤前にこうして書くこととした。

 

予定外にサラリーマンになって思うことは、「それでも夢は忘れない」ということだ。日本にいたころの僕の夢は「アメリカに住む」だったから、半ば達成したとも言えるけれど、アメリカでの暮らし方、その中身の理想達成度はまだ道半ばだ。

 

僕はアメリカ48州(ハワイとアラスカを含めない)を車で1年くらいかけてドライブしたいと思っている。これが夢であり1日でも早く達成したい。そういうことが出来る環境を可能な限り早く生み出したい。それはサラリーマンとしてやるのは無理だ。その夢のためには、もうひとつの夢を達成する必要がある。

 

   アメリカを自由にドライブ

             お金と時間

                 そのための手段

 

この「手段」を手に入れることこそ「夢実現前の夢」の達成に他ならない。そしてこの手段は、やはり起業することしかないだろう。サラリーマンとして生活が安定している間に、それを利用して新たに起業したい。

 

6月に52歳になる僕には時間があるようでないが、忙しさを言い訳にしていたら恐らく一生達成できないだろう。自分にどれだけ鞭を打てるか、結局はそれにかかっている。

 

ではまた。

英語:発音の正確さが「全て」という状況もある


前にアメリカで生きるのに必要な最低限の英語力の話を書いたが、先日安倍首相がアメリカでスピーチした際、英語の発音がひどかったということで一部から激烈なバッシングを受けたと聞いている。確かに安倍さんの英語の発音はひどかった。でもそれをあげつらう意味が全く分からない。

 

安倍さんがスピーチコンテストに出たと言うのなら話は別だが、彼は日本の首相の立場でアメリカの上下両院の議員に向けて何かを伝える機会を得、その伝えたいことはきちんと理解してもらえ、だからこそ万雷の拍手を受けた。目的に対してきっちり効果があったではないか。

 

伝えた内容が拙劣だとか、理解されなかったとか、日本の立場を危うくしたというのなら彼の職責に照らし大いに非難すべきだと思うが、「きちんと相手に伝わった英語」の「発音」を殊更に非難してどうするんだろう。もう一回言うが、上下両院での演説は「英語自慢の人たちのスピーチコンテスト」じゃないのだ。

 

ところで、安倍さんの英語の発音でアメリカで生活できるか、という話をしたい。

 

以前にも書いたが日系人の多い地域で生きて行けば、そもそも英語は最小限の使用で生活可能だ。だが、当たり前だが英語力が不足する状況はアメリカで暮らす上で少しもいいことはない。何か面倒なことが起きたとき自分だけでは対処できないのだから。

 

実は先日、僕のもとにHonda(勿論アメリカの)から手紙が来た。僕の乗っている「2005Honda Civic Hybrid」のエアバッグに不具合が見つかったのことで、リコールする旨書かれていた。近くのHondaのディーラーに電話して、エアバッグの交換の予約をせよとのことだった。

 

すぐに電話してみたが、電話番号を聞かれ、名前を聞かれ、車のVINナンバー(16桁くらいのアルファベットと数字で構成される製造番号のようなもの)を聞かれた。そして最後に「部品が3か月待ちなので、在庫が入ったら知らせる」ということで会話は終了した。

 

すぐにでも交換できそうな文面の手紙を送ってきながら結論は3か月待ち、というのは極めてアメリカ的であるが、まあ会話自体は極めて初歩的であった。初歩的ではあったが、「日本人の典型的な発音」では恐らくこの会話は成立しない。普通の会話ならネイティブは文脈を考えながら発音の間違いを脳内で補正してくれるが、それ自体では意味を持たないアルファベットと数字を相手に伝える以上「発音が全て」になる。しかも電話を通してだから尚更だ

 

僕はずっと典型的な日本人の発音であっても特段恥ずかしがる必要はないし、実際言いたいことが伝わるならそれで十分だという立場に立っている。「ビーフ、ワンパウンド、プリーズ」とカタカナで発音してもまず間違いなく相手は「Beefone pound分」売ってくれる。が、今回の例のようにその時のシチュエーションや話の文脈から相手が発音の間違いを補正しながら聞いてくれることを期待できない場面、すなわち「発音が全て」と言う場面もあるのだ。

 

自分の名前のスペル、電話番号、そしてVINナンバーなど、単にアルファベットと数字を伝えるという簡単なことなのに相手に理解されないのは厳しい。特に今回はリコールの話だ。命にかかわる。なので、発音はいいに越したことはない。僕の以前のエントリーを読んで発音なんて「どうでもいい」と思ってしまった方がいたら、それは違うので誤解なきようお願いしたい。

と、書いたあと2時間が経ったが、追加があるので書いておく。

こちらでスペルを言う際は、たとえば「Kanimo」だったらこんな風に確認しながら伝えることがある。

 "K" for Kitchen   "A" for America   "N" for Nebraska
 "I" for Iowa   "M" for Monkey  "O" for Oregon

つまり「KはKitchenのK、AはAmericaのA…」のように、誰でもわかる単語を引き合いに出して自分が話したㇲぺルを相手に理解させるのである。しかし、それでも発音がまずかった場合は相手を混乱させることは十分ありえる。

たとえば「Victor」と言いたくて「V for Vermont」と言ったつもりでも、日本人の典型的な発音で”V”を「ブイ」と発音してしまえばこれは絶対に伝わらない。そこで、それに注意して「ヴィー」と発音した(つもりになった)ところ、今度は先方には「B for Bermont」と聞こえてしまう…そんなドツボが考えられるのだ。そしてやっかいなことに「Bermont」という名詞(地名)は存在するので、「Victor」は「Bictor」として理解されてしまう可能性も低くない。

そう考えると、やはり発音は少しは練習しておいた方がいいかもしれない。

アメリカ生活における本当に必要な最低限の英語力とは

よくアメリカで生活するには「TOEICなら何点あればいいか」というような話になる。僕は遠い昔に850点くらい、妻は650点くらいのスコアを取ったが、こういう試験は問題の傾向を事前に知った上、それに沿った準備が出来るものなので、実践的な英語力と直結しているものではなく、あくまで参考程度にしかならない(しかもあまりあてにならないと僕は思う)。

 

「生活上必要な英語力」と言うのは、すなわち「相手の言うことを理解」し「相手に自分の意思を伝える」ことに他ならないわけだが、シチュエーションごとに要求される英語力は全然違うのであって、試験で好成績を取っている人の英語でも日常通用しない事例などは普通にある。

 

言うまでもなく、スーパーに行って必要なものを買うのに高度な会話をする必要はない。「その牛肉を1パウンド下さい」と言うだけなら、英語が苦手な人は文法を覚えるまでもなく会話系の本を買って暗記すればよい。いや、欲しい牛肉を指しながら「ビーフ、ワンパウンド、プリーズ」といったセンテンスになっていない英語でさえOKだ。

 

しかし、脅かすわけではないが「スーパーで通じる程度の英語力」なら途方に暮れかねないシチュエーションもある。以下は僕が遭遇したものの中で、今思い出せる限りの事例だ。

 

・アメリカで家を買う際、銀行からローンを借りる打ち合せ

・電気やガスを初めて使用する際の申し込み

・クレジットカードへの申し込み

・家の修繕サービスの利用

・ネットサービスの料金に疑問があった際の質疑応答

・ネットサービスの契約内容の変更した際の質疑応答

2台目の車の購入

・事故に遭遇した際の相手や警官との対応

・通販商品が届かないことに対する説明を求めたの質疑応答

iPhoneの保証内容などに対して質問した際の質疑応答

・冷蔵庫やベッドなど大きな商品が配達される際のスケジュール調整

・店で買いものしていて、クレジットカードやデビットカードが拒否された際の

 カード会社や銀行との質疑応答


また、上記の殆どは実は電話で行っているが、正に最大の困難は電話での会話だ。理由は以下の通り。

 

1)相手が目前にいないので身振り手振りは通用しない。

2)相手の英語がTOEICの教材のような標準英語はないことも多々ある。

3)電話の通信環境によっては音声がクリアでないことも多々ある。

 

僕自身これまで何とか出来てきてはいるが、まだ電話で話すことには苦手意識がある。尚、お断りしておけば、僕の英語力などネイティブに比肩するレベルにはまるで達していないし、そんなものを自慢する気などもさらさらない。ただ事実として、上記のような状況下で悲鳴を上げ涙目になりながらも、何とか対応できる程度の英語力だとは言える。

では、上記事例のようなことが起きた場合あなたには対応できないとして、それならアメリカに住めないのか、と言えば全然そんなことはないと思う。

まず上記のような事例に極力遭遇しないように日系のサービスを使えばいい。僕が使う携帯電話はKDDI系のサービスだったので日本語で行けた。銀行はUnion Bankで、ここも日本語コールセンターがあるから通常の口座開設などは問題なかった。車も、1台目は日系の会社から購入した。

 

英語が出来る友達がいれば面倒なことはやってもらうことも出来るだろうし、同居人を募集している家に住めば、既に水道光熱関係もネットインフラも構築されていて特別英語を使うこともない。だから、表題の「アメリカ生活における本当に必要な最低限の英語力」というのは、実は日系人がある程度住んでいる地域に住む限り「スーパーで買い物出来るレベル」でいいということになる。


但し、日系のサービスが使えない場合や使いたくない場合は困るはずだ。先ほどあげた事例のうち、2、3例の詳細を以下に書いてみたい。

例えば、渡米後すぐにインターネットとTVのサービスを頼んだら、89.99ドルのはずが120ドルの請求がいきなり来たことがあった。僕は苦情を電話で伝え、相手の質問に答え、相手の言い分には反論してなんとかかんとか差額を取り戻した。こういうシチュエーションでは「普通の英語力」では対応は難しいかもしれない。

1年前だったか、お客様用に購入したiPhoneの件で僕にAppleから電話がきたことがあった。どういう理由だったかは忘れてしまったのだが、その事案を解決するにはiPhoneのシリアルナンバーを電話口で伝える必要があった。しかし、その相手は生身の人間ではなく「音声判別ソフト」だった。

 

よく「日本人の普通の発音でも通じる」と言われるが、そして僕も大体においてはそう思っているが、このケースに限っては絶対に通用しない。F、V、R、Lなどの発音は、機械が聞き取る以上「アメリカ標準並み」である必要があった。僕の場合、Pと言ったのにBと間違われてやり直しさせられている。こうした事案では「日本人の典型的な発音」ではまず通用しないだろう。


これも1年ほど前、Toyotaのディーラーを2、3社回って車を買おうとしたが、営業マンは極めて押しが強かった。早口でまくし立て、契約書にサインするまでは帰らせないという殺気さえ感じた。それをかいくぐりやっとお気に入りの店でお気に入りの車を買おうとして書類作りとなったが、これが難しかった。

例えば、車両自体の購入費なら代金は当然払うが、定期点検サービスや盗難防止システムはその場で購入する義務はない。買い手の意思次第だ。しかしシレっと
提示された料金プランに含まれたものがオプションなのか義務なのか、アメリカの法律や仕組みが分からない中で言われると判断が難しい。僕は、定期点検は必ず行う義務的なものと考えてしまい(事実はそうではない)、その場で3年分買ってしまった。こうした状況で相手に質問しながら意思決定するには、恐らくそれなりの英語力が必要になるだろう。


しかしながら、繰り返し申し上げるが、僕の英語力など大したレベルではない。が、そのレベルにも達しないままアメリカに来ている方もそれなりにいるのだから(妻が好例だ)、あなたが自分の英語力に不安があってもやっていけないことはないだろうと思う


「英語が不安でもアメリカに来たければ来るべき。若ければ何とかなるし、何とかならなかったら日本に帰ればいい。だって帰るしかないだろうから」。これがアメリカ(特に南カリフォルニア)が好きで住んでいる僕からの無責任かつ当然かつ本音でのアドバイスだ。

なお、アメリカに移住したいと思い、かつ一定以上のお金があるシニアの方。4
8歳でアメリカ行きを決めた僕にとって、アメリカに住める時間が刻々と短くなることが一番惜しいのだが、皆さんはどうであろうか。英語に不安があってもお金が一定額以上ある場合は、お金で時間と利便性を買い、自分の夢を一日も早く実現することに集中すべきだ、と僕は思うのでお聞きする次第だ。

アメリカに移住したい「時間がないあなた」ならば、サクッと投資家ビザでアメリカに来ればいいのであって、いつ当たるのかわからないグリーンカードなどに時間を奪われている必要はない。

家の購入手続きは誰かに任せ、住みたい家に住むことに専念すればいいのであって、英語が不安で電気やガスの使用申請が出来ないから、などと移住を諦める必要はない。


アメリカで乗りたい車が真っ赤なマスタングのオープンカー
なら、その購入手続きは誰かに任せてドライブを楽しむことに専念すればいいのであって、英語に不安があるから日系の中古車屋にしか行けない…、と嘆き続ける必要はない。

と、僕はそう思う。何しろ時間が惜し過ぎるから。

「そこまで言うのならおまえがアシストしたらどうか」、と意見があるようだが(ないか)、実はビザ取得から移住完了後の住宅・車購入、そして水道光熱電話ネットインフラの構築までトータルに代行する「移住サポートサービス」は僕が今練っている起業アイディアの一つなので、是非実現できたらと思っている。僕が思うほどに需要があれば、だが。


おっと、今回の結論は日系人が多い地域で、極力日系のサービスを利用する限りという前提ではあるが、「スーパーで買い物できる程度の英語力」がアメリカで生活する上での「最低限の英語力」だ。

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