先週は大変だった。127日火曜日の夜、癌を患っている猫"Pico"が、突然ぜーぜーと口を開け、涎を垂らし出した。呼吸は苦しそうで今にも窒息するのではないかという状態だった。いつもの医者は既に診療を終わっていたがダメもとで電話してみると、提携の救急病院の案内が流れた。この時僕はまだ風邪が治りきっていなかったがそんなことを言っている場合ではなく、急いでPicoをそこに連れて行き、喘息の発作ということで一晩入院治療を受けさせた。

 

翌朝退院は出来たのだが、今後Picoは喘息の症状とも生涯おつきあいする前提で生きていくこととなった。癌に加え喘息。何の罪もない猫にあまりにひどい仕打ちではないか。僕らのPico関連の医療費も既に半年で50万円近くなり(この一晩の入院だけで75千円かかった)生活はますます厳しい。神がいるのなら苦情を入れておきたいと思う。

 

ところでおとといの21日日曜、アメリカは全国的にスーパーボールで盛り上がっていた。視聴率は49.6%だったとのことで、近所のあちこちでTV観戦している人たちの歓声が聞こえた。アメフトに関心がない僕ら夫婦はその時間普通に出かけて、近所の郡立自然公園を散策したりスーパーに買い物に行ったりした。道路はガラガラ、駐車場もガラガラ、店内もガラガラだった。

 

「近所の郡立自然公園ってなんのことだ?」、とお思いになる方もいるかと思うが、ウチから歩いて10分の所に結構な自然を残した公園がある。名前は「Laguna Coast Wilderness Park」といい、コヨーテやボブキャットも生息する公園だ。僕の住むAliso Viejoは海と緑と都市機能を日常的に気軽に堪能できるので、住むならマジにお勧めする。

  

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本当にここがウチから歩いて10分にある公園 
 
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この池の奥(山のふもと)には、写真では見えないが州道133号線が走っている

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公園の北端。住宅地として開発された地域と手つかずの自然が壁一枚隔てて共存する
 
 

僕らが日本にいた時もスーパーボールのニュースは流れていたとは思うけど、このアメリカだけで極端な人気を誇る究極のガラパゴス競技への人々の熱狂ぶりは、日本にいては全然実感が出来なかった。ことに今回のスーパーボールはボストン対シアトルだったので、南カリフォルニアには何の関係もない。だからここまで近所の人々が熱狂するなんていくらなんでも想像できなかった。

 

このスーパーボールの熱狂は思わぬところでもうかがい知れた。自宅でTV観戦する人を当てこんで、スーパーが過去最大級の特売していた。1月に入ってコーラなど清涼飲料水が、12缶入りひと箱あたりの価格でいつもの倍以上(税抜き2ドル程度が4ドル以上)になるなど急騰していたのだが、スーパーボールウィークになったら1.99ドルになっていた。その他のものもこれまで見たこともない安値になっていた。アメリカは極端すぎる。「中庸」を知らんのか。

 

また、昨日の22日月曜はうちのエリアのゴミの収集の日だが、収集車は終日来なかった。そして今日火曜日の朝7時ごろ、いつもより1時間早くけたたましい音で収集車がやってきて、ゴミ置き場いっぱいのゴミを運んで行った。こんなこと初めてだ。恐らくスーパーボール観戦者が日曜に出したゴミが多すぎて、月曜中に収集しきれなかったのだろう。

 

日本の独自の商品や文化を揶揄するように「ガラパゴス」と言うことがあるが、アメリカだって一緒だ。アメリカ人全てがグローバルな視点でものを考え行動するとか、そんなことはありえないし、そもそもガラパゴスだからといってそれがすなわち「悪」であるということにはならない。むしろ絶滅しないように労わりたいとさえ僕は思う。

 

ただ、ペットを含めた医療費の高さだけはマジに勘弁してほしい。アメリカの医療費は「フツー」じゃない。あ、「アメリカの物価-高いもの編」をそろそろ書かなきゃ。