皆さん、お元気ですか?

僕は、前回のエントリーで書いたように4月にフロリダに行ったり、7月にはYellow Stone - Grand Teton国立公園に行ってきたり、普段の土日も大体500kmくらいのドライブ(サンディエゴ方面が多いかな)を楽しんでいたりと、かつてのように心が揺れることもそんなになく日常を送れている。

そういえば前回触れなかったのだけど、フロリダは自分史上初めて訪問した州なのであって、2007年に(陸続きの)アメリカ48州のうち33州まで制覇してから苦節11年、ようやく34州目を開拓できた。来年は是非メイン州などの東海岸北部に行きたいと願っている。

IMG_2439
フロリダ西岸のクリアウォーターという町のビーチ
 

IMG_2990
お馴染みアメリカ最南端の記念碑?

それとイエローストーン。ここはワイオミングとかアイダホとか既に行ったことのある州にまたがる公園なのだが、やたらに行くのが不便な国立公園なため、初めてアメリカドライブ旅行を行った2002年以降ずっと保留にしていた場所だった。そのイエローストーン。勿論興味深い公園だったけど、それよりGrand Tetonの方が個人的には思い出深かった。何しろ風景が素晴らしかった。


IMG_4388
”天然温泉”(何故か間欠泉の写真がなかった。あんなに撮ったのに…)

IMG_4620
Grand Teton。この景色にはやられた。。。

 ***

こんな感じで中二病的自分探しにともなう苦悩を一旦終えて以降、僕の精神状態はまあ安定しているものの、この3か月、つい先日まで、全然別件で僕は参っていた。やたら面倒で鬱陶しいことが繰り返し起こって、マジにかんしゃくを起こしたくなるほどだった。それらの面倒くささは日本にいても起こりうることだけれど、恐らくその大半は「アメリカであるが故に倍加するもの」だ。

 

そもそもこの3か月の間に3回も風邪をひいた。胃に来たり腹に来たりしたうえ、これはいつものことだが寒気が凄い(僕は平熱が低いのでいつも寒がっているし、風邪の時の寒気は半端ない)。しかも8月下旬のある日、血尿が出た。慌てて検査をしたが異常なしで、どうやら薬、サプリ、食べ物がたまたま尿を赤くしたと判明し、事なきを得た。

 

この話における「アメリカ倍加ファクター」はオフィスの寒さだ。いつも設定が22℃くらいになっていて部屋単位での調整が許されない。ただでさえ普段から寒くて仕方がないのに、風邪をひくと地獄になる。なので、僕はオフィスで長袖4枚を着ている。南カリフォルニアで。信じられます?

 

勿論問題はそれだけではなかった。そんな体調の中、9月上旬にネットにトラブルが発生した。いきなり接続が切れ、長時間切れたままになるのだが、それが3日に一回の頻度で起こった。完全に直ったのは10月上旬だったから、4週間以上ネットが不安定なままだったが、勿論その間僕が手をこまねいていたわけではない。AT&Tには3回連絡しているし、直るまで検査があり、ルーター交換をし、最後には工事も行われた。

 

この件での「アメリカ倍加ファクター」はトラブルシュートのために相談するのに大変な時間や手間ががかかることだ。日本のようにメールは受け付けないし、電話番号は探しにくいし、つながりにくいし、ようやくかかっても自動音声が最初に対応してくる。しかも、もはやAT&Tは「要件ごとに何番を押せ」といった自動案内じゃなく、トラブルシュート自体をAIにさせようとしてきた。

 

「ドノヨウナ症状デスカ?」

「ネットの接続が切れた」

「カタカタカタ(キーボードを叩く音)」

「イツカラ始マリマシタカ?」

「1時間くらい前」

「カタカタカタ」

「ルーターノ接続ハ…」


「おいAI!お前が直すのかよ!」 途中でそう気づいた僕は「I need a human!」と叫んだ。すると、ほどなく人間が出てきた。皆さんもいつまでもAIに付き合う気がないときは「人間出せや!」と叫ぶことだ。

 

勿論問題はこれだけではなかった。今月上旬の日曜日。外出しようとして車に乗ろうとしたとき、ガレージの壁と床の境目から水が漏れだしているのを発見。どういう類の水漏れだか特定できず、何しろ「工事の人」をすぐに予約(受付は365日24時間対応する会社)。翌月曜朝工事の人が来て、壁に20㎝四方ほどの穴をあけ水漏れの状況を確認するも、「原因がわからんので、どこから漏れているのかの調査を誰かにしてもらって」と言って彼は帰っていった。


IMG_5024

壁を切り取られた時点でなお原因不明だった水漏れの様子


「いや、誰に頼めばいいんだよ。お宅の会社に調査部隊はいないのか?だれか推薦するとかないのか?」と思いながら、この案件は我家が属するコミュニティの管理会社に相談すべきと考えなおし、連絡を入れ、水曜朝に調査を実施してもらった結果、お隣さんのウオーターヒーターの水漏れが原因と判明。お隣さんに直ちに漏れを止めてもらい、かつ壁の原状回復工事を土曜にしてもらった。

 

この問題での「アメリカ倍加ファクター」は工事の人、ではない(いや、彼を挙げてもいいけど)。ウォーターヒーターそれ自体だ。日本のような瞬間湯沸かし器が普及していないアメリカでは、タンクにお湯を溜め、保温しておくウォーターヒーターが主流。そしてこのタンク、経年劣化等で容易に水漏れを起こす。そしてそれに気付くのが遅れると、また漏れた場所が2階とかだと、階下の損害が尋常でなくなることがある。僕の会社の同僚にも被害者がいるし、実を言えば僕自身、家のウォーターヒーターの水漏れを去年経験している(すぐに発見して交換したけど)。

 

勿論、問題はこれだけではなかった。6日前のことだ。4年くらい前にアメリカで入れた差し歯が取れた。この差し歯は5月くらいだったか、なんか固いものを噛んだら「バキッ」と音がして、そこから少しずつグラグラいいだしていたのだが、とうとう取れた。歯科医は、差し歯の接着用に残してある自分の歯が欠けていて緩んだのだと説明した。ははん。「バキ」はそれだったか。でもそのとき食べてたのはコウナゴ。固いもんじゃなかったんだけどなあ。

 

あ、勿論問題はこれだけではなかった。4日前のことだ。4年くらい前にアメリカで治した歯が取れた。差し歯だった。いや、これは前述のものとは違う差し歯なの。それがいきなり取れたの。2日で二本差し歯が取れたの。先週金曜にはめ直しに行ったけれど、「時間の問題でまた取れるよ」と歯科医に宣告された。そうなると、入れ歯かインプラントの二択しかないとも言われた。

 

この問題での「アメリカ倍加ファクター」は「工事の人も医師も、とにかくみんなアメリカ的マインドセットだ」ということだ。そもそも何でわずか4年前に入れた「高級差し歯」がコウナゴ食ってるときにバキっとなったのか。しかも何で中一日で2本の差し歯が外れたのか。そしてその差し歯を入れた歯科医が批評家みたいな言い方をしながら「次は入れ歯かインプラントか二択ですね」みたいなことをしれっと言えるのか。

 

まあ、もうそれはいいワ。とにかくこうしたことが起きて平日に対応すれば会社に遅れることになり、土日に対応すればせっかくの休みがフイになる。そして何より生活リズムが狂う。そういう面倒がたまらんのです。でもまあ下らない悩みっちゃ下らないわな、とも思ってますけどね。

フロリダとイエローストーンの旅行で感じたことや経験したことは、また別項を立てて書きたいと思います。では。