またまた長い間書くことが出来ず、申し訳ないというか不甲斐ないというかやる瀬ないというか、そんな状況が続いている。とはいえ、実はしばらく前から「少しずつ記事を書き溜める」、ということを行ってきたのだ。だが、書くたびにテーマが変わるので全然「しかるべき長さを持つ一続きの文」として完結しないというもどかしい状況となっていた。そこで、それならそれでこれまで書き溜めた小テーマを、何の脈絡もなく一気にこのエントリーで並べてしまうことにした。


 

ここ4か月の概況

1月からサラリーマンに戻って早4か月。マジに忙しいのではあるが土日はきちんと休んでいるし、平均労働時間は19時間程度なのであって、これは、僕が日本でサラリーマンをしていたときの最も環境が良かったときと大体同じレベルである。但し、担当している分野が広範なうえ(経営企画、人事、法務、その上マーケティングや日英翻訳なんかも)、50過ぎの僕をあえて雇っただけあって期待値が高いため、就業中は殆ど気を抜けない状態である。

土日は、たまに車で5時間くらいまでの場所(ラスベガスとかが限界)に行くが、普段は近所の公園を散策後太平洋岸の1号線をドライブし、最後に買い物をして家に帰るといった感じになる。しかし、1日単位では結構長く感じるのに、気が付いたらもう1年の3分の1が終わるってのはなんなんだ。時が経つのが遅いのか速いのか、なんだかワケがわからない。

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どこの国立公園?と思ったあなた、これうちから10分のとこにある公園内の風景です。

 

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隣町Dana Point(デイナポイント)の海で地元民が楽しむの図。サンタモニカだけが(西)海岸ではないのですね。

 

Trump

僕ら夫婦が今住んでいるコミュニティーで最初に仲良くなったCameronJandy (ジェアンディー)というともに白人の夫婦がいる。11月に子供が生まれてから、彼らは広くて通勤に便利な場所に引っ越しを考えていて、当地から南に50㎞くらいにあるVistaという町に46日に引っ越していった。VistaSan Diego郡にある町で、Cameronの会社はその隣町のOcean Sideにある。

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 キャメロンたちの写真を探したがないので、代わりに松の幹を切って顔面に切りくずを浴びる作業員の写真をどうぞ
 

で、その1週間前に僕と妻とDay一家でサヨナラパーティーをしたんだけど、話題が大統領選挙になったらJandy(妻)が額をぴしゃっと叩いて苦笑い。まるで落語家がやるような見事な「ピシャ!」だった。

 

Jandy:ごめんよぉ、ごめんよぉKazz(=僕のこと)。私たちも結構
    参ってるのよ。恥ずかしいぃぃ!

 

僕   :いや、謝られても(苦笑)。君らの国の大統領だから、僕は誰であっても
           基本文句はないよ。でも、彼が物議を醸しているのは知ってるよ。
 

キャメ:トランプは政治家じゃない。無責任な実業家だ。アメリカの単細胞どもが
           聞きたがっている単純な憂さ晴らし的な言動を直截に言ってるんだが
    その戦略に単細胞がはまっている。この状況、結構参ってるぜ。しかも俺、
    ヒラリーも嫌いだし。メール問題とかで彼女もダーティーな感じは拭えないし。

 

Jandy:他の候補にもまともなのがいないからマジ誰に入れていいかわかんないワ

 

キャメ:トランプは移民排斥を主張してるから、Kazzもやばいかもしれない。
    奴ならやりかねないぜ。

 

僕  :いやー、グリーンカードを持っている合法滞在者まで排斥はしないよ。
    したら、「自由の国アメリカ」が終わっちゃうよ。。。。。
 

 

ということで、若夫婦はだれに投票していいか全然わからないとのことだったが、そうした意見が非常に多くある一方、トランプさんを含めて今回の候補者に熱狂的な支持をしている人々もたくさんいる。たとえば僕が昔旅先で出会って渡米前にFacebookフレンドになった何人かのアメリカ人たちの意見。それぞれ全然違う。

 

Eさん(女性、20歳、オレゴン在住)、民主党のバーニーサンダース押し。トランプ攻撃も全く厭わない。

Cさん(女性、53歳、ミネソタ在住)、共和党のテッドクルーズ押し。銃規制反対の共和党支持者。オバマが大嫌い。

Jさん(男性、50歳、カリフォルニア在住)、超トランプ推し。Jさん自身、移民排斥大賛成。

 

キャメたちの件も含め、いかにアメリカが割れているかがわかろうというもの。

 

 

San Andreas断層とLas Vegas

土日が休めているので、今年になってからもSan Andreas(サンアンドレアス)断層に行ってみたり、Las Vegasに一泊で行ってみたりとそれなりに外出はしていた。San Andreas断層に行ったのは今年だけで2回。ともに熊本地震が起きる前のことだ。一回はロサンゼルスから北西約250kmのところにある「Carrizo Plain (カリゾプレイン)National Monument」という場所、もう一回は避寒地で有名なパームスプリングスの近くにある「Coachella Valley(コチェラバレー)」という場所だ。

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 Carrizo Plainの中のSan Andreas断層。あまりにあからさま過ぎて、断層だとは思えなかった。


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文字通り砂漠の中にオアシスがあり、この水のおかげで巨大なヤシの木が群生し、
その土地の近くにSan Andreas断層が走るという誠に興味深い場所=Coachella Valley

熊本の地震の被害がまだ続いている中で軽々に地震の話をすることはなんではあるが、僕らは純粋に地学的な面白さがあるので非常に断層に興味があって訪問したのだ。人間の営みを一瞬に破壊する大地震は確かに怖い。僕も3.11の時は中目黒の職場から赤羽の家まで「歩いて帰った組」だし、マンションの11階にある僕の家は大きな揺れで多くのものが倒れ、壊れた。しかし、地球はそういう活動を繰り返す惑星だ、とも言える。だから僕は地震を含めた災害については一種諦観している。


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ラスベガスに行く時に使ったUS-95号線。なるべくインターステートを使わないほうが風情ある旅になる。


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 恒例のベラッジオの噴水前。僕らが泊まったのはPlanet Hollywoodだったけど。

 

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アリゾナ州キングマンからI-40で西に行き、なんだかわからん降り口でふっらと降りてみたらあった案内と風景

ラスベガスはもう何回も行ったので書くことがほとんどない。3月18日に行き、ストリップを散歩し、旨いメキシカンを食い、20ドルカジノで負けて翌日帰った。

そうそう、翌日の帰路に国道
93号を使ったのでアリゾナ州キングマンを経由することとなった。アリゾナ州に来たのは2012年秋の渡米以来初めてではないだろうか。日本に住んでいたころは当たり前のように様々な州をドライブしていたのに、住んでしまうとそうはいかない。皮肉なものだ。僕のアメリカ訪問州は2007年に33に達っして以降全く増えていない。早くまだ行ったことのない州に行きたいものだが、サラリーマンになってしまったので当分は無理だろう。


家を買うか検討中

昨年人事コンサルをやったことで年収が日本のサラリーマン時代くらいまでに戻った。しかし、共働きで子供がいない中で持っていかれた税金の額に目ん玉が飛び出た。アメリカでは個人事業主は3か月ごとに税金を払うという予定納税スタイルになっているのだが、この額がまるまる1か月分の報酬額だった(誇張なし)。

 

わかりやすく書くとこんな感じ。

 

4月に80万円の報酬。5月に80万円の報酬。6月に80万円の報酬と80万円の税金。

 

なんなんだこれは。6月に報酬80税金80、その月の収支は差し引きゼロ、と思うなかれ。僕だって飯も食うし、ガソリン代も払うし出ていくお金はそれなりにあるのだ。そしてこれは6月だけのことじゃない。3月にも9月にも12月にも同じことがあったのだ。

 

今年からサラリーマンになり、今度は毎月コンスタントに税金が取られているが、あいかわらず33%が削られている。タイムマシン3号というコンビの漫才に「僕は何のために生まれてきたのか?」「納税のためだよ」というくだりがあるが、ほんとそんな感じだ。そして2月になると、妻が何やら外で人に会うことが多くなった。なんの悪だくみかと思ったら、こちらで不動産ブローカーをしている日本人と会っていたのだった。

 

「おいおい、渡米時に買ったこの家があるだろうが。ようやく収入が安定してきた途端に家の買い替えなんて贅沢だろうが」

 

と思ったものの、妻がまくしたてる。

 

アメリカでは家のローンを持てば節税額が半端じゃないのよ。今の家は持ったままそれを担保にお金が借りられるしその借金の返済はこの家を貸した家賃で払えばいいのよ。そして借りたお金を頭金にして新たに家を買うのよ。35年ローンもOK。そのとき私らは90歳近いけどアメリカは年齢で差別できないからローンは組めるのよ。万一払えなくなったら家は売るのよ。アメリカは日本みたいに新築至上主義じゃないししかも新築として買った途端に不動産の価値が下がるって法則もないし実際2013年から中古不動産の価格は上昇の一途だし南カリフォルニアはまだまだ人口が増えていくからリーマンショックみたいな馬鹿げたことが起きない限りここの不動産は大丈夫よ。とにかく税金に支払っているお金が多すぎるから家を買ってローンを持って税控除をゲットするのが賢いのよ。

 

お、おう。。。

 

ということで、3月以降僕はほぼ毎週妻のオープンハウス(内見を実施ている売り住宅)巡りにつき合わされている。買うなら以下のような家を、と思っている。「おいおい、結局買うつもりなんかい!」との声が聞えてきそうだが、その後に会ったブローカーT女史の税金控除や返済シミュレーションがかなり説得力があったから、まあ一口乗ってみようかな、と。そのくらい重税感が半端ないのだ。

HILB
価格は60万ドルだそうな。「余裕でローンを組める。節税になる」とブローカーは勧めるが、落とし穴はないのか?

さてさて、書き溜めた断片を一挙放出したのでとりとめのない、かつだらだらした長文になってしまった。ではまた次回。